SPECIAL

STAFF INTERVIEW

佐久間悠也

クリエイティブグループ 撮影ルーム 室長

一丸となって作品制作に臨むチームを作る

CloverWorks設立から5年経った現在の撮影ルーム

CloverWorks設立から5年経った現在の撮影ルーム

年々スタッフが増え、作品も増え、この5年をかけて順調に成長できたと自負しています。当時からどれだけ大所帯になっても絶対に大切にしようと決めていたのは、撮影ルームの一体感です。どんどん規模を大きくして、複数作品を同時に安定して動かせるようになるのが理想ではありますが、それにより人間関係が希薄になって、隣の人が何をしているのかも分からない環境にはならないようにしたいと思っています。
撮影は、横のつながりやチームワークが特に大切なセクションです。目指しているのは、スタッフが増えても作品が増えても、全員で一丸となって作品制作に臨んでいくようなチームです。個性的な面々ばかりなので、それぞれが得意分野で引っ張り、補い支え合うことで弱点の少ない組織を作っていきたいと思っています。もちろん、皆が僕の考えを理解してくれないと実現できないことですし、そのための育成も作戦を練りながら試行錯誤を重ねています。周囲の環境にあわせて柔軟に対応しつつも、この根本的な考えを軸に進化していきたいです。

過去記事:オリジナル作品が終わったときの達成感は大きい

CloverWorks撮影ルームの雰囲気に合っている人とは

CloverWorks撮影ルームの雰囲気に合っている人とは

撮影ルームではやはりコミュニケーションを大切にしています。在宅勤務や育児中などさまざまなワークスタイルのスタッフも、イベントなどで顔をあわせる機会には一緒にいつまでも輪になって会話が弾むような関係が築けていると思います。撮影はアニメ制作現場のなかでは最後の工程なので、スケジュール上しわ寄せがきやすく、正直苦しいこともありますが、どんな状況でも一緒に乗り切ろうと考えているので、そういう時には声をかけあったりしてアットホームな空気が保たれるように意識しています。僕自身、息が詰まるような空気が苦手で。もちろん各々が職人でありクリエイターで、考え方の異なる人間同士です。仲が良いと言っても仕事においてはプロとして接しあっているので、お互いの仕事に甘くなったりすることはありません。チームとして技術や能力を高めあう関係性でいられればと思っています。
撮影ルームにはコミュニケーション力や協調性の高いスタッフが多いので、個人作業だけではなく、グループ制作やグループ内で動くことが得意な人、スタッフたちとの一体感が楽しいと感じられる方が、CloverWorksの撮影ルームには向いているかなと思います。

撮影のキャリアアップについて

昨今「撮影」に対するクオリティ面での要求が増えているなかで、撮影監督だけがキャリアのゴールではなくなってきていると考えています。各々が自分の能力をのばし実力を発揮できる環境を作り、エフェクトを極めたい人、モーショングラフィックスに特化したい人など、さまざまな才能が活躍できるようにチャンスを設けていきたいです。年2回ほどある面談を活用し、次のステップや目標をじっくり話し合うようにしています。
撮影という仕事では、5~6年ぐらいで中堅層といえるイメージです。その先は撮影監督補佐など一段階上のポジションになります。これまでは他の人が作成した見本に合わせて作っていたのを、演出意図を汲んで自ら作るようになったり、他部署との打ち合わせに同席するなども経験して全体が見えるようになっていきます。仕事に慣れて順当にいくと、その先にある撮影監督など目指すポジションへの道に繋がります。

過去記事:仕上げルーム×撮影ルーム 新卒採用で入社した私たちのキャリアと夢

壁を乗り越えながら進む中堅層までの道のり

壁を乗り越えながら進む中堅層までの道のり

僕の経験も踏まえてですが、まず2年目のタイミングで最初の壁にぶつかることが多いです。新人ではなくなり、作業量の増加やスケジュールがシビアな状況でのミスが多発したり、ひたすら作業するなかで得手不得手が見えてくる反面、逆に迷い不安になるからなんです。それを乗り越えると次は4年目くらいのタイミングに、また壁にぶつかります。なぜか作業数が減ってしまうのです。それでまた不安になるんですが、それは実力がついて、よりクオリティが高くスキルを求められるカットを任されているからで、自分で考え工夫しないといけない立場になった証拠なんですよ。ただ、その段階は撮影監督に修正されることも増えるので力不足を実感したり、他者との差を感じてしまい悩むものです。それも成長過程なのでぜひ乗り越えてほしいです。僕も自分が経験してきたことなので理解できますし、面談などマンツーマンで話をする機会にはアドバイスするようにしています。最初は自信のない人が、経験を積んで自信をもてるようになり目標を見つけていく姿をみると頼もしいですし、嬉しくなります。

撮影ルームの新卒採用で求めることとは

撮影ルームの新卒採用で求めることとは

撮影ルームのスタッフは皆、プライドをもって仕事をしてくれています。先輩も新人も関係なく、良いものは良いと認めあう関係を築いているので、貪欲に吸収して学ぶ意欲や向上心がある人にこそ仲間に加わってほしいです。最初は皆できなくて当たり前なので、そういった自分も認めつつ最終的な目標を持って頑張れる人。CloverWorksには自分の得意分野やスキルを磨ける環境があると自信をもって言えますので、安心して志望していただきたいです。

集団作業でのモノづくりがアニメ制作の魅力

CloverWorksという制作スタジオには、作画・仕上げ・撮影・美術など、さまざまなセクションが揃っていて、皆で作り上げていく会社だと思っているので、各セクションがパワーアップすることでさらに大きくなっていきます。そのため、他セクションからも刺激を受け、切磋琢磨できる環境です。また、風通しの良さも僕にとっては魅力です。自分で発案したり、チャレンジしたいことを否定せず「やってみようか」とフットワーク軽く受け入れてくれる雰囲気があります。
もちろんアニメ制作は大変で一筋縄ではいかない仕事です。作品をつくるうえでは意見がぶつかることもありますが、大変なことも皆で解決しながらモノづくりを楽しめる集団作業がアニメ制作の特色であり魅力的な部分だと思います。

撮影を目指す学生に向けてメッセージ

撮影を目指す学生に向けてメッセージ

撮影監督といえども、自分の好きに作れるわけではありません。監督や演出の意図とあわなければ修正する必要があるので、自分のセンスや好みだけではなく他者の意見を取り入れて柔軟に対応する能力が必要です。学生の皆さんには、家や学校、バイト先などでも、身の回りの方々の意見にも耳を傾け、さまざまな価値観に触れるように意識してほしいです。いろいろな経験が糧になる世界です。

©遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会
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